DICOM・TAG番号・シーケンス
DICOM
DICOMの概要
DICOMとは、英語Digital Imaging and COmmunications in Medicineの略称で、医用画像の画像規格及び通信プロトコルを決める全世界共通仕様です。
DICOMは以下のような場面など、医療現場の様々な需要に対応しています。
- 検査または治療を実施するための属性データの取得
- 撮影した画像データまたは検査データの転送
- コンピュータシステムへの画像データまたは検査データの保存
- 端末からの画像データまたは検査データの検索
- 表示端末での画像データまたは検査データの表示
- CD/DVDなどの保存媒体への画像データまたは検査データの出力
これらの需要に対応するために、DICOM仕様は非常に膨大かつ複雑になっており、実装するには高度な技術レベルと相当な開発リソースが必要となります。 この北米発の業界仕様に対して、まだ多くの国内メーカは消化しきれておらず、特にエンジン部分は北米の企業に技術的に依存しているのが現状です。
DICOMの略歴
1970年代にCTをはじめとするデジタル化診断画像モダリティが登場し、臨床システムにコンピュータを運用することが普及するに連れて、1983年に、米国放射線学会(ACR)と北米電子機器工業会(NEMA)は、各製造メーカ間の医用画像転送仕様を統一するための仕様を制定し始めました。 1985年にACR-NEMA仕様V1.0が誕生し、1988年にV2.0となりました。
1993年にV3.0となった時点から、仕様の名前はDICOMに改称されました。 1994年にDICOM規格の日本での採用が決められました。
その後も、DICOM規格は頻繁に変更され、DICOMアプリケーションを開発するには、常にDICOM最新規格に対応する開発ツールを利用することが重要だと考えられます。
TAG番号
すべてのデータ要素にTAG番号が付いています。 TAG番号によってアクセスしたいデータ要素を特定します。 TAG番号の表現形式は(XXXX,YYYY)という形になっていて、XXXXとYYYYは4桁の16進数で、XXXXはグループ番号と呼ばれ、YYYYはグループ内の番号となります。 通常、XXXXが偶数の場合は、DICOM標準TAG番号となり、奇数の場合は、メーカによるプライベートTAG番号になります。
シーケンス
英語Sequenceの訳語で、略称はSQとなっています。 DICOMデータセットは、複数のデータ要素からできていて、その中に、単純データ要素と階層構造のシーケンスがあります。 シーケンスはいくつかのシーケンス要素からなり、それぞれさらに1つのサブデータセットとなります。
DICOM Homepage
DICOM HomepageはDICOM仕様に関するもっとも権威のあるWEBページで、DICOM最新仕様書の入手が可能です。